図1は、IGBTを用いた単相ブリッジ接続の電圧形インバータを示す。直流電圧 \(E_d\) [V]は、一定値と見なせる。出力端子には、インダクタンス \(L\) [H]の誘導性負荷が接続されている。
図2は、このインバータの動作波形である。時刻 \(t=0\)sでIGBT \(Q_3\) 及び \(Q_4\) のゲート信号をオフにするとともに \(Q_1\) 及び \(Q_2\) のゲート信号をオンにすると、出力電圧 \(v_a\) は \(E_d\) [V]となる。 \(t=\dfrac{T}{2}\) [s]で \(Q_1\) 及び \(Q_2\) のゲート信号をオフにするとともに \(Q_3\) 及び \(Q_4\) のゲート信号をオンにすると、出力電圧 \(v_a\) は \(-E_d\) [V]となる。これを周期 \(T\) [s]で繰り返して方形波電圧を出力する。
このとき、次の(a)及び(b)の問に答えよ。
ただし、デバイス (IGBT及びダイオード)での電圧降下は無視するものとする。
図1の回路において \(E_d=100\)V, \(L=10\)mH, \(T=0.02\)s とする。\(t=0\)sにおける電流値を \(-I_p\) として、 \(t=\dfrac{T}{2}\) [s]における電流値を \(I_p\) としたとき、 \(I_p\) の値 [A] として、最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
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要点
正解は(3)。半周期で電流が \(-I_p\) から \(+I_p\) へ直線的に変わる条件を、\(v=L\Delta i/\Delta t\) に入れます。100V、10mH、0.01sから \(I_p=50A\) です。
詳細解説
インダクタンス \(L\) に印加される電圧は \(v_a = L \dfrac{di}{dt}\) です。
\(0 \le t \le T/2\) の期間、電圧 \(v_a = E_d\) (=100V) が印加されます。
電流は \(-I_p\) から \(+I_p\) まで直線的に変化します。
電流の変化量は \(\Delta i = I_p - (-I_p) = 2I_p\)。
経過時間は \(\Delta t = T/2 = 0.02 / 2 = 0.01\) s。
式を立てると、
\[ E_d = L \dfrac{\Delta i}{\Delta t} \]
\[ 100 = 10 \times 10^{-3} \times \dfrac{2I_p}{0.01} \]
\[ 100 = 2I_p \]
\[ I_p = 50 \text{ A} \]
よって、正解は50Aです。