問題文
図の回路のスイッチSを \(t=0\) s で閉じる。電流 \(i_S\) [A] の波形として最も適切に表すものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし、スイッチSを閉じる直前に、回路は定常状態にあったとする。
(回路定数:電源1V, 抵抗1\(\Omega\), コイル1H, コンデンサ2F)
図はタップで拡大できます。
選択肢
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(4)
(図:0Aから増加し、オーバーシュートして1Aに漸近)
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**スイッチ投入前(\(t<0\)):**
定常状態ではコンデンサは開放、コイルは短絡とみなせます。
回路電流はコンデンサがあるため流れません(\(i=0\))。
コンデンサの電圧は電源電圧と同じ1Vに充電されています。
コイルの電流は0Aです。
**スイッチ投入後(\(t \ge 0\)):**
スイッチSが閉じると、回路は左右に分離されます。スイッチSに流れる電流 \(i_S\) は、左側のコイルからの電流 \(i_L\) と右側のコンデンサからの放電電流 \(i_C\) の和になります(キルヒホッフの電流則)。
1. **左側(RL回路):** 1V電源、1\(\Omega\)抵抗、1Hコイル。
電流 \(i_L\) は0から立ち上がります。
\(i_L(t) = \dfrac{E}{R}(1 - e^{-\frac{R}{L}t}) = 1(1 - e^{-t})\)
2. **右側(RC回路):** 2Fコンデンサ(初期電圧1V)、1\(\Omega\)抵抗。
コンデンサの電荷が抵抗を通じて放電されます(スイッチSを通る)。
放電電流 \(i_C(t) = \dfrac{V_0}{R} e^{-\frac{1}{CR}t} = \dfrac{1}{1} e^{-\frac{t}{2}} = e^{-0.5t}\)
**合成電流 \(i_S\):**
\(i_S(t) = i_L(t) + i_C(t) = (1 - e^{-t}) + e^{-0.5t}\)
**波形の考察:**
- \(t=0\) のとき: \(i_S(0) = (1-1) + 1 = 1\) A。
- \(t \to \infty\) のとき: \(i_S \to 1 + 0 = 1\) A。
- 中間の挙動:微分して増減を調べます。
\(\dfrac{di_S}{dt} = e^{-t} - 0.5e^{-0.5t}\)
\(t=0\) で \(\dfrac{di_S}{dt} = 1 - 0.5 = 0.5 > 0\)。つまり、初期値1Aから一度増加します。
したがって、1Aからスタートし、上に盛り上がってから再び1Aに収束する波形となります。これに該当するのは選択肢(3)です。