送電線のフェランチ現象に関する問である。三相3線式1回線送電線の一相が図の \(\pi\) 形等価回路で表され、送電線路のインピーダンス \(jX=j200 \ \Omega\)、アドミタンス \(jB=j0.800 \ \mathrm{mS}\) とし、送電端の線間電圧が66.0kVであり、受電端が無負荷のとき、次の(a)及び(b)の問に答えよ。
受電端の線間電圧の値 \([\mathrm{kV}]\) として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
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要点
正解は(2)。無負荷時の \(\pi\) 形等価回路では、線路リアクタンスと両端の静電容量がつくるフェランチ現象で受電端電圧が上がります。送電端電圧との比を式で求める問題です。
詳細解説
\(\pi\) 形等価回路の無負荷条件から、受電端電圧上昇を計算する問題です。
図の回路において、アドミタンスは両端に \(j\dfrac{B}{2}\) ずつ接続されています。
\(j\dfrac{B}{2} = j0.4 \ [\mathrm{mS}] = j4 \times 10^{-4} \ [\mathrm{S}]\)。
送電端相電圧 \(E_s = \dfrac{66}{\sqrt{3}} \ [\mathrm{kV}]\)、受電端相電圧 \(E_r\)(無負荷時は \(I_r=0\))。
無負荷時、直列リアクトル \(jX\) を流れる電流は、受電端側のキャパシタンス \(j\dfrac{B}{2}\) に流れる電流に等しい。
\(I_X = E_r \cdot j\dfrac{B}{2}\)
\(E_s = E_r + I_X (jX) = E_r + (E_r \cdot j\dfrac{B}{2})(jX) = E_r (1 - \dfrac{XB}{2})\)
\(\dfrac{XB}{2} = 200 \times 4 \times 10^{-4} = 0.08\)
\(E_s = E_r (1 - 0.08) = 0.92 E_r\)
線間電圧 \(V_s, V_r\) の比も同じなので、
\(V_r = \dfrac{V_s}{0.92} = \dfrac{66.0}{0.92} \approx 71.74 \ [\mathrm{kV}]\)
よって(2)。