変圧器によって高圧電路に結合されている低圧電路に施設された使用電圧 100 [V] の金属製外箱を有する空調機がある。この変圧器のB種接地抵抗値及びその低圧電路に施設された空調機の金属製外箱のD種接地抵抗値に関して、次の(a)及び(b)に答えよ。
ただし、次の条件によるものとする。
(ア) 変圧器の高圧側の電路の1線地絡電流は 5 [A] で、B種接地工事の接地抵抗値は「電気設備技術基準の解釈」で許容されている最高限度の \( \dfrac{1}{3} \) に維持されている。
(イ) 変圧器の高圧側の電路と低圧側の電路との混触時に低圧電路の対地電圧が 150 [V] を超えた場合に、0.8秒で高圧電路を自動的に遮断する装置が設けられている。
空調機に地絡事故が発生した場合、空調機の金属製外箱に触れた人体に流れる電流を 10 [mA] 以下としたい。このための空調機の金属製外箱に施すD種接地工事の接地抵抗値 [Ω] の上限値として、最も近いのは次のうちどれか。
ただし、人体の電気抵抗値は 6000 [Ω] とする。
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要点
正解は(5)。人体に流れる電流を 10 mA (0.01 A) 以下にしたい。2. 人体抵抗 \( R_M = 6000 \) Ω なので、人体(=金属製外箱)にかかる許容電圧 \( V_M \) は、 3. 低圧側での完全地絡時、電圧(対地電圧100Vと仮定)はB種接地抵抗 \( R_B \) とD種接地抵抗 \( R_D \) で分圧されます。
詳細解説
正解は(5)です。
1. 人体に流れる電流を 10 mA (0.01 A) 以下にしたい。
2. 人体抵抗 \( R_M = 6000 \) Ω なので、人体(=金属製外箱)にかかる許容電圧 \( V_M \) は、
\[ V_M = I_M \times R_M = 0.01 \times 6000 = 60 \text{ [V]} \]
3. 低圧側での完全地絡時、電圧(対地電圧100Vと仮定)はB種接地抵抗 \( R_B \) とD種接地抵抗 \( R_D \) で分圧されます。
\[ V_M = \dfrac{R_D}{R_B + R_D} \times V \le 60 \]
※ここでは簡易的に電圧100V回路の対地電圧を100Vとして計算します(設問の意図として)。
\[ \dfrac{R_D}{40 + R_D} \times 100 \le 60 \]
\[ 100 R_D \le 60(40 + R_D) \]
\[ 100 R_D \le 2400 + 60 R_D \]
\[ 40 R_D \le 2400 \]
\[ R_D \le 60 [\Omega] \]
したがって、上限値は 60 Ω です。
B種接地工事とD種接地工事は、どちらも感電・混触時の対地電圧を抑えるための保安基準に関わります。(a)は遮断時間に応じたB種接地抵抗の上限、(b)は人体電流の許容条件から外箱の対地電圧を逆算する問題です。
以上より、選択肢(5)が正解です。