問題文
単相変圧器があり、二次側を開放して電流を流さない場合の二次電圧の大きさを100 [%] とする。二次側にリアクトルを接続して力率0の電流を流した場合、二次電圧は5[%] 下がって95 [%] であった。二次側に抵抗器を接続して、前述と同じ大きさの力率1の電流を流した場合、二次電圧は2[%] 下がって 98 [%]であった。一次巻線抵抗と一次換算した二次巻線抵抗との和は10 \([ \Omega ]\) である。鉄損及び励磁電流は小さく、無視できるものとする。ベクトル図を用いた電圧変動率の計算によく用いられる近似計算を利用して、一次漏れリアクタンスと一次換算した二次漏れリアクタンスとの和 \([ \Omega ]\) の値を求めた。その値として、最も近いものを次の1~5のうちから一つ選べ。
選択肢
電圧変動率 \(\varepsilon\) の近似式は、抵抗降下率を \(p\)、リアクタンス降下率を \(q\)、力率角を \(\theta\) とすると以下の通りです(遅れ力率を正とする)。
\[ \varepsilon \approx p \cos \theta + q \sin \theta \]
1. **リアクトル負荷(力率0)の場合**
力率0(遅れ)なので、\(\cos \theta = 0\)、\(\sin \theta = 1\) です。
電圧降下が 5% なので、
\[ \varepsilon = 0 + q \times 1 = q = 5 \ [ \% ] \]
つまり、リアクタンス降下率 \(q = 5\%\) です。
2. **抵抗負荷(力率1)の場合**
力率1なので、\(\cos \theta = 1\)、\(\sin \theta = 0\) です。
電圧降下が 2% なので、
\[ \varepsilon = p \times 1 + 0 = p = 2 \ [ \% ] \]
つまり、抵抗降下率 \(p = 2\%\) です。
3. **リアクタンスの算出**
\(p\) と \(q\) の比は、実際の抵抗値 \(R\) とリアクタンス値 \(X\) の比に等しいです。
\[ \dfrac{p}{q} = \dfrac{R}{X} \]
問題文より、全巻線抵抗 \(R = 10 \ [ \Omega ]\) です。
\[ \dfrac{2}{5} = \dfrac{10}{X} \]
\[ 2X = 50 \Rightarrow X = 25 \ [ \Omega ] \]