問題文
図の回路において、十分に長い時間開いていたスイッチSを時刻 \(t=0\) [ms] から時刻 \(t=15\) [ms] の間だけ閉じた。このとき、インダクタンス 20 [mH] のコイルの端子間電圧 \(v\) [V] の時間変化を示す図として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
図はタップで拡大できます。
選択肢
**1. \(t=0\) [ms] 直後(スイッチON)**
コイルには電流が流れていないため、コイルは開放状態とみなせます。
このとき、コイルと並列の20\(\Omega\)の抵抗にかかる電圧が \(v\) となります。
分圧の法則より、\(v(0) = 30 \times \dfrac{20}{10+20} = 20\) [V]。
その後、コイルに電流が流れ始めるとコイルの電圧降下は減少し、定常状態(コイル短絡と等価)では \(v=0\) [V] に近づきます。
**2. \(t=15\) [ms] 直前(定常状態)**
十分に時間が経過しているため、コイルは短絡状態です。
コイルに流れる電流 \(I_L\) は、並列の20\(\Omega\)抵抗には電流が流れないため、
\(I_L = \dfrac{30}{10} = 3\) [A]。
**3. \(t=15\) [ms] 直後(スイッチOFF)**
スイッチが開くと、電源と10\(\Omega\)抵抗が切り離されます。
回路はコイルと20\(\Omega\)抵抗のみの閉回路となります。
コイルは電流 \(I_L = 3\) [A] を維持しようとします。図の \(v\) の向き(上向きが正)に対し、電流は上から下へ流れていました。
閉回路では、この電流が20\(\Omega\)抵抗を下から上へ還流します。
抵抗における電圧降下は \(V = I R = 3 \times 20 = 60\) [V] ですが、電流の向きが電圧定義(上側が正)の逆(下から上に流れる=下側が高電位)となるため、端子電圧 \(v\) は **-60 [V]** となります。
その後、磁気エネルギーが抵抗で消費され、電圧は0に収束します。
以上より、\(t=0\)で+20Vに立ち上がり0へ減衰し、\(t=15\)で-60Vへ急変して0へ減衰する波形である(4)が正解です。