問題文
三相誘導電動機の回転磁界に関する記述として、誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
選択肢
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(1)
三相誘導電動機の一次巻線による励磁と、三相同期電動機の電機子反作用とは、それぞれの機種固有の表現になっているが、三相巻線に電流が流れて生じる回転磁界という点では同じ現象である。
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(2)
3組のコイルを互いに電気角で 120[°] ずらして配置し、三相電源から三相交流を流せば回転磁界ができる。磁界の回転方向を逆転させるには、三相電源の3線のうち、いずれかの2線を入れ換える。
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(3)
交番磁界は正転と逆転の回転磁界を合成したものである。三相電源の3線のうち1線が断線した三相誘導電動機の回転磁界は単相の交番磁界であるが、正転の回転磁界が残っているので、静止時に負荷が軽い場合は正回転を始める。
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(4)
回転磁界の隣り合う磁極間 (N極とS極間) の幾何学的角度は、2極機は 180[°]、4極機は 90[°]、6極機は 60[°]、8極機は 45[°] であるが、電気角は全て 180[°] である。
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(5)
三相交流の1周期の間に、回転磁界は電気角で 360[°] 回転する。幾何学的角度では、2極機は 360[°]、4極機では 180[°]、6極機では 120[°]、8極機では 90[°] 回転するので、極数を多くすると、回転速度を小さくすることができる。
(3)の記述が誤りです。
三相誘導電動機において1線が断線して単相運転(欠相運転)状態になると、回転磁界ではなく交番磁界が生じます。交番磁界は理論上、正転方向と逆転方向の等しい大きさの回転磁界の合成と考えられますが、静止状態では始動トルクはゼロとなります。
したがって、静止時に単相電力を供給しても、外部から回転を与えない限り「正回転を始める」ことはありません。