問題文
次の a から d の電動機を用いた駆動システムがある。
a. 電機子用、界磁用の二つの直流電源で駆動される他励直流電動機
b. 電機子及び界磁共用の一つの直流電源で駆動される直流直巻電動機
c. 定格の電圧と定格の周波数との比を保って、電圧と周波数とを制御する交流電源で駆動され、一次抵抗及び漏れインダクタンスを無視できる三相誘導電動機
d. 定格の0.9倍の電圧と定格の周波数との比を保って、電圧と周波数とを制御する交流電源で駆動され、一次抵抗及び漏れインダクタンスを無視できる三相誘導電動機
これらの駆動システムにおいて、ある速度で運転している電動機の負荷トルクが増加した場合に以下の運転をするとき、トルクの発生に寄与する電動機内の磁束の変動について考える。
a, b のシステムでは、直流電源で電機子電流を増加して、電動機の速度を一定に保つ。
c, d のシステムでは、交流電源の電圧と周波数を維持すると、滑りと一次電流は増加するが、滑りが小さいとすれば電動機の速度はほぼ一定に保たれる。
この運転において、a, b のシステムでは電機子電流に対して、また、c, d のシステムでは一次電流に対して、電動機内の磁束がほぼ比例して変化するのはどの駆動システムであるか。正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
選択肢
各方式における磁束 \(\Phi\) と電流の関係を検討します。
* **a (他励直流電動機)**: 磁束は界磁回路の電流で決まり、電機子電流とは独立しています。電機子電流が増加しても磁束は一定です。
* **b (直流直巻電動機)**: 界磁巻線と電機子巻線が直列であるため、界磁電流=電機子電流となります。磁気飽和を無視すれば、磁束は電機子電流に比例します。
* **c (誘導電動機 V/f一定)**: 電圧 \(V\) と周波数 \(f\) の比が一定の場合、磁束 \(\Phi \propto V/f\) は一定に保たれます。一次電流(負荷電流)が増加しても、磁束はほぼ一定です。
* **d (誘導電動機 0.9V/f一定)**: cと同様、電圧と周波数の比が一定であれば、磁束の大きさは一定に制御されます。
したがって、電流に対して磁束がほぼ比例して変化するのは **b** のみです。