高圧進相コンデンサの劣化診断について、次の(a)及び(b)の問に答えよ。
(a)の測定により、劣化による内部素子の破壊 (短絡)が発生していると判断し、機器停止のうえ各相間の静電容量を2端子測定法(1端子開放で測定)で測定した。
図2(R相の2素子のうち1つが短絡破壊)のとおりの内部結線における素子破壊(素子極間短絡)が発生しているとすれば、静電容量測定結果の記述として、正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし、図中×印は、破壊素子を表す。
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(4)
R-S 相間の測定値は、S-T相間の測定値の約75 [%]である。
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要点
正解は(2)。比較すると、\(C_{ST}\) (0.5C) が最も小さくなります。よって (2) が正解です。
詳細解説
正解は(2)です。
健全な相(S, T)の静電容量を \(C\) とします(各相2素子直列ですが、合成して \(C\) と置きます)。
R相は2素子のうち1つが短絡しているため、静電容量は2倍になります(\(C_{unit}/2\) だったのが \(C_{unit}\) になるため)。よって \(C_R = 2C, C_S = C, C_T = C\) です。
Y結線の中性点は浮いている状態で、2端子間の合成静電容量(直列接続)を測定します。
・S-T間:\(C_S\) と \(C_T\) の直列。
\[ C_{ST} = \dfrac{C \times C}{C + C} = 0.5 C \]
・R-S間:\(C_R (2C)\) と \(C_S (C)\) の直列。
\[ C_{RS} = \dfrac{2C \times C}{2C + C} = \dfrac{2}{3} C \approx 0.67 C \]
・T-R間:\(C_T (C)\) と \(C_R (2C)\) の直列。
\[ C_{TR} = \dfrac{C \times 2C}{C + 2C} \approx 0.67 C \]
比較すると、\(C_{ST}\) (0.5C) が最も小さくなります。よって (2) が正解です。
高圧進相コンデンサの劣化診断では、運転電流の不平衡と停止後の静電容量測定を組み合わせて、内部素子の短絡を保守基準として判断します。Y結線一相2素子のどこが短絡したかで相間容量の見え方が変わる点が決め手です。
以上より、選択肢(2)が正解です。