三相3線式、受電電圧6.6kV、周波数50Hzの自家用電気設備を有する需要家が、直列リアクトルと進相コンデンサからなる定格設備容量100 kvar の進相設備を施設することを計画した。この計画におけるリアクトルには、当該需要家の遊休中の進相設備から直列リアクトルのみを流用することとした。
施設する進相設備の進相コンデンサのインピーダンスを基準として、これを -j100%と考えて、次の(a)及び(b)の問に答えよ。
なお、関係する機器の仕様は、次のとおりである。
・施設する進相コンデンサ: 回路電圧6.6kV、周波数50 Hz、定格容量三相 106 kvar
・遊休中の進相設備: 回路電圧6.6kV、周波数50 Hz、定格設備容量 100 kvar、直列リアクトル (進相コンデンサのインピーダンスの6%)
この計画における進相設備の、第5調波の影響に関する対応について、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
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(1)
インピーダンスが0%の共振状態に近くなり、過電流により流用しようとするリアクトルとコンデンサは共に焼損のおそれがあるため、本計画の機器流用は危険であり、流用してはならない。
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(2)
インピーダンスが約-j10%となり進み電流が多く流れ、流用しようとするリアクトルの高調波耐量が保証されている確認をしたうえで流用する必要がある。
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(3)
インピーダンスが約+j10%となり遅れ電流が多く流れ、流用しようとするリアクトルの高調波耐量が保証されている確認をしたうえで流用する必要がある。
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(4)
インピーダンスが約-j25%となり進み電流が流れ、流用しようとするリアクトルの高調波耐量を確認したうえで流用する必要がある。
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(5)
インピーダンスが約+j25%となり遅れ電流が流れ、流用しようとするリアクトルの高調波耐量を確認したうえで流用する必要がある。
要点
正解は(1)。高調波ではリアクトルのリアクタンスは次数 \(n\) 倍,コンデンサは \( \dfrac{1}{n} \) 倍になる。第5調波では となり,直列合成がほぼ0%に近く「直列共振に近い状態」になる。
詳細解説
高調波ではリアクトルのリアクタンスは次数 \(n\) 倍,コンデンサは \( \dfrac{1}{n} \) 倍になる。第5調波では
\[
%X_{\mathrm{L5}} \approx 3.98\times 5 \approx 19.9\ \%,\qquad
%X_{\mathrm{C5}}=\dfrac{100}{5}=20\ \%
\]
となり,直列合成がほぼ0%に近く「直列共振に近い状態」になる。結果として第5調波電流が過大になり,流用リアクトル・コンデンサとも過熱焼損のリスクが高い。よって(1)が正しい。