定格容量が50kV・Aの単相変圧器3台を\(\Delta\)-\(\Delta\)結線にし、一つのバンクとして、三相平衡負荷(遅れ力率0.90)に電力を供給する場合について、次の(a)及び(b)の問に答えよ。
上記(a)において、故障した変圧器を同等のものと交換して50kV・Aの単相変圧器3台を\(\Delta\)-\(\Delta\)結線で復旧した後、力率改善のために、進相コンデンサを接続し、バンクの定格容量を超えない範囲で最大限まで三相平衡負荷(遅れ力率 0.90)を増加し使用したところ、力率が0.96 (遅れ) となった。このときに接続されている三相平衡負荷の消費電力の値 [kW] として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
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要点
正解は(2)。復旧後の\(\Delta\)-\(\Delta\)結線のバンク定格容量 \(S_{bank}\) は、 進相コンデンサ接続後の合成力率が 0.96 になった状態で、バンク容量一杯まで使用しています。
詳細解説
復旧後の\(\Delta\)-\(\Delta\)結線のバンク定格容量 \(S_{bank}\) は、
\[ S_{bank} = 3 \times 50 = 150 \text{ [kV}\cdot\text{A]} \]
進相コンデンサ接続後の合成力率が 0.96 になった状態で、バンク容量一杯まで使用しています。
このとき、変圧器から供給される皮相電力は \(S = 150\) kV・A です。
合成力率 0.96 の場合の有効電力 \(P_{max}\) は、
\[ P_{max} = S \times 0.96 = 150 \times 0.96 = 144 \text{ [kW]} \]
この有効電力は、負荷(力率0.90)で消費される有効電力そのものです(コンデンサは無効電力のみ変化させ、有効電力は消費しないため)。
よって、接続されている三相平衡負荷の消費電力は 144 kW です。
変圧器バンクの運用では、V結線時の供給可能容量と力率改善後の皮相電力を定格基準で確認します。故障時は2台運転の容量制限、復旧後は進相コンデンサで無効電力を減らした後の余裕を見るのが決め手です。