問題文
地中送電線路の故障点位置標定に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
選択肢
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(1)
マーレーループ法は、並行する健全相と故障相の2本のケーブルにおける一方の導体端部間にマーレーループ装置を接続し、他方の導体端部間を短絡してブリッジ回路を構成することで、ブリッジ回路の平衡条件から故障点を標定する方法である。
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(2)
パルスレーダ法は、故障相のケーブルにおける健全部と故障点でのサージインピーダンスの違いを利用して、故障相のケーブルの一端からパルス電圧を入力し、同位置で故障点からの反射パルスが返ってくる時間を測定することで故障点を標定する方法である。
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(3)
静電容量測定法は、ケーブルの静電容量と長さが比例することを利用し、健全相と故障相のケーブルの静電容量をそれぞれ測定することで故障点を標定する方法である。
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(4)
測定原理から、マーレーループ法は地絡事故に、静電容量測定法は断線事故に、パルスレーダ法は地絡事故と断線事故の双方に適用可能である。
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(5)
各故障点位置標定法での測定回路で得た測定値に加えて、マーレーループ法では単位長さ当たりのケーブルの導体抵抗が、静電容量測定法ではケーブルのこう長が、パルスレーダ法ではケーブル中のパルス電圧の伝搬速度がそれぞれ与えられれば、故障点の位置標定ができる。
誤っているのは(5)である。
マーレーループ法は、健全相と故障相の長さ(抵抗)の比を利用して故障点までの距離を求めるため、ケーブルの**線路長(こう長)**が分かっていれば、**単位長さ当たりの導体抵抗は必須ではない**。
(\( x = 2L \times \dfrac{b}{a+b} \) のように、全長 \( L \) があれば求まる)
一方、静電容量法は \( C = kL \) の関係を利用するため、健全相と比較する場合は全長が必要であり、単独で測定値から距離を出すには単位長さあたりの静電容量が必要となるが、一般には健全相との比や全長を用いる。
パルスレーダ法は、時間 \( t \) から距離 \( x = v t / 2 \) を求めるため、伝搬速度 \( v \) が必須である。
選択肢(5)の記述では、マーレーループ法に対して「単位長さ当たりの導体抵抗」が必要条件として挙げられている点が不適切(全長がわかれば不要)と判断される。