問題文
電機子巻線抵抗が0.2 \(\Omega\) である直流分巻電動機がある。この電動機では界磁抵抗器が界磁巻線に直列に接続されており界磁電流を調整することができる。また、この電動機には定トルク負荷が接続されており、その負荷が要求するトルクは定常状態においては回転速度によらない一定値となる。
この電動機を、負荷を接続した状態で端子電圧を100 Vとして運転したところ、回転速度は1500 min\(^{-1}\)であり、電機子電流は50 Aであった。この状態から、端子電圧を115 Vに変化させ、界磁電流を端子電圧が100 Vのときと同じ値に調整したところ、回転速度が変化し最終的にある値で一定となった。この電動機の最終的な回転速度の値 [min\(^{-1}\)] として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし、電機子電流の最終的な値は端子電圧が100 Vのときと同じである。また、電機子反作用及びブラシによる電圧降下は無視できるものとする。
選択肢
直流分巻電動機の回転速度 \(N\) は、誘導起電力 \(E\) と磁束 \(\phi\) により以下の関係にある。
\[ E = k \phi N \]
また、端子電圧 \(V\)、電機子電流 \(I_a\)、電機子抵抗 \(R_a\) の関係は、
\[ E = V - I_a R_a \]
である。
初期状態(添字1)では、\(V_1 = 100\) [V]、\(I_{a1} = 50\) [A]、\(R_a = 0.2\) [\(\Omega\)] なので、
\[ E_1 = 100 - 50 \times 0.2 = 100 - 10 = 90 \text{ [V]} \]
変更後の状態(添字2)では、端子電圧が \(V_2 = 115\) [V] となり、問題文より界磁電流は一定(すなわち磁束 \(\phi\) 一定)、および定トルク負荷のため電機子電流も変わらず \(I_{a2} = 50\) [A] である。
\[ E_2 = 115 - 50 \times 0.2 = 115 - 10 = 105 \text{ [V]} \]
磁束 \(\phi\) が一定であるため、誘導起電力は回転速度に比例する。
\[ \dfrac{N_2}{N_1} = \dfrac{E_2}{E_1} \]
よって、
\[ N_2 = 1500 \times \dfrac{105}{90} = 1500 \times \dfrac{7}{6} = 250 \times 7 = 1750 \text{ [min}^{-1}\text{]} \]