問題文
電力系統で使用される直流送電系統の特徴に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
選択肢
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(1)
直流送電系統は、交流送電系統のように送電線のリアクタンスなどによる発電機間の安定度の問題がないため、長距離・大容量送電に有利である。
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(2)
一般に、自励式交直変換装置では、運転に伴い発生する高調波や無効電力の対策のために、フィルタや調相設備の設置が必要である。一方、他励式交直変換装置では、自己消弧形整流素子を用いるため、フィルタや調相設備の設置が不要である。
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(3)
直流送電系統では、大地帰路電流による地中埋設物の電食や直流磁界に伴う地磁気測定への影響に注意を払う必要がある。
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(4)
直流送電系統では、交流送電系統に比べ、事故電流を遮断器により遮断することが難しいため、事故電流の遮断に工夫が行われている。
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(5)
一般に、直流送電系統の地絡事故時の電流は、交流送電系統に比べ小さいため、がいしの耐アーク性能が十分な場合、がいし装置からアークホーンを省くことができる。
(2)が誤りです。
**他励式**(サイリスタ使用)は、転流のために交流電源電圧を利用し、遅れ無効電力を消費します。そのため、高調波フィルタに加えて大量の調相設備(電力用コンデンサ等)の設置が**必要**です。
一方、**自励式**(IGBT等の自己消弧素子使用)は無効電力を制御できるため、調相設備の省略や縮小が可能です。選択肢の記述は自励式と他励式の特徴が混同・逆転しています。