問題文
図のように、線間電圧(実効値) 200Vの対称三相交流電源に、1台の単相電力計 \(W_1\), \(X=4\Omega\) の誘導性リアクタンス3個, \(R=9\Omega\) の抵抗3個を接続した回路がある。単相電力計 \(W_1\) の電流コイルはa相に接続し、電圧コイルはb-c相間に接続され、指示は正の値を示していた。この回路について、次の(a)及び(b)の問に答えよ。
ただし、対称三相交流電源の相順は、a, b, cとし、単相電力計 \(W_1\) の損失は無視できるものとする。
単相電力計 \(W_1\) の指示値 [kW] として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
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選択肢
電力計は電圧 \(V_{bc}\) と電流 \(I_a\) を測定している。
\(V_{bc}\) は線間電圧であり大きさは 200V。電源側接続のため位相は電源電圧そのもの。
\(I_a\) は線電流であり、相電圧 \(V_{an}\) に対し、負荷の力率角 \(\phi\) だけ遅れている。
インピーダンスが \(3+j4\) なので、\(\cos\phi = 3/5 = 0.6\)、\(\sin\phi = 0.8\)。\(\phi \approx 53.1^\circ\)。
ベクトル図を考えると、\(V_{an}\) を基準(0°)とすれば、\(I_a\) は \(-53.1^\circ\)。
\(V_{bc}\) は \(V_b - V_c\) であり、\(V_{an}\) に対して90°遅れている(-90°)。
電力計の指示 \(W = |V_{bc}| |I_a| \cos(\text{電圧と電流の位相差})\)。
位相差は \(|-90^\circ - (-53.1^\circ)| = 36.9^\circ\)。
または、三相平衡回路におけるこの接続(単相電力計による無効電力測定の応用形)では、指示値 \(P = V_L I_L \sin \phi\) となる関係がある(※正確には \(\sqrt{3}\)倍等の係数確認が必要だが、ここでは直接計算する)。
位相差の余弦 \(\cos(36.9^\circ) = \sin(53.1^\circ) = 0.8\)。
\[
W = 200 \times 23.1 \times 0.8 \approx 3696 \text{ [W]} = 3.70 \text{ [kW]}
\]