問題文
図に示すような、相電圧 \(E\) [V]、周波数 \(f\) [Hz] の対称三相3線式低圧電路があり、変圧器の中性点に B種接地工事が施されている。B種接地工事の接地抵抗値を \(R_B\) [\(\Omega\)]、電路の一相当たりの対地静電容量を \(C\) [F]とする。
この電路の絶縁抵抗が劣化により、電路の一相のみが絶縁抵抗値 \(R_G\) [\(\Omega\)] に低下した。このとき、次の(a)及び(b)に答えよ。
ただし、上記以外のインピーダンスは無視するものとする。
劣化により一相のみが絶縁抵抗値 \(R_G\) [\(\Omega\)] に低下したとき、B種接地工事の接地線に流れる電流の大きさを \(I_B\) [A] とする。この \(I_B\) を表す式として、正しいのは次のうちどれか。
ただし、他の相の対地コンダクタンスは無視するものとする。
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選択肢
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(1)
\(\dfrac{E}{\sqrt{{R_{B}}^{2}+36\pi^{2}f^{2}C^{2}{R_{B}}^{2}{R_{G}}^{2}}}\)
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(2)
\(\dfrac{3E}{\sqrt{(R_{G}+R_{B})^{2}+4\pi^{2}f^{2}C^{2}{R_{B}}^{2}{R_{G}}^{2}}}\)
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(3)
\(\dfrac{E}{\sqrt{(R_{G}+R_{B})^{2}+4\pi^{2}f^{2}C^{2}{R_{B}}^{2}{R_{G}}^{2}}}\)
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(4)
\(\dfrac{E}{\sqrt{{R_{G}}^{2}+36\pi^{2}f^{2}C^{2}{R_{B}}^{2}{R_{G}}^{2}}}\)
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(5)
\(\dfrac{E}{\sqrt{(R_{G}+R_{B})^{2}+36\pi^{2}f^{2}C^{2}{R_{B}}^{2}{R_{G}}^{2}}}\)
一相地絡時の計算です。漏れ電流は、絶縁抵抗 \(R_G\) とB種接地抵抗 \(R_B\) の直列回路と、他の2相の対地静電容量によるインピーダンスとの並列回路等の合成で考えられますが、B種接地線に流れる電流 \(I_B\) は、電源電圧 \(E\) が絶縁抵抗 \(R_G\) とB種接地抵抗 \(R_B\) を通して環流する成分が主となります。
詳細な回路解析(テブナンの定理等)を行うと、B種接地線に流れる電流 \(I_B\) の大きさは以下の式で表されます。
\[ I_B = \dfrac{E}{\sqrt{(R_G + R_B)^2 + (3\omega C R_B R_G)^2}} \]
ここで \(\omega = 2\pi f\) を代入すると、リアクタンス項は \((6\pi f C R_B R_G)^2 = 36\pi^2 f^2 C^2 R_B^2 R_G^2\) となります。
よって、分母は \(\sqrt{(R_G+R_B)^2 + 36\pi^2 f^2 C^2 R_B^2 R_G^2}\) となり、選択肢(5)が正解です。