問題文
図のように、高圧架空電線路中で水平角度が60[°] の電線路となる部分の支持物(A種鉄筋コンクリート柱)に下記の条件で電気設備技術基準の解釈に適合する支線を設けるものとする。
(ア) 高圧架空電線の取り付け高さを 10 〔m〕, 支線の支持物への取り付け高さを8 [m], この支持物の地表面の中心点と支線の地表面までの距離を 6[m]とする。
(イ) 高圧架空電線と支線の水平角度を120 [°], 高圧架空電線の想定最大水平張力を9.8 [kN]とする。
(ウ) 支線には亜鉛めっき鋼より線を用いる。その素線は、直径2.6 [mm], 引張強さ 1.23 [kN/\(mm^2\)] である。素線のより合わせによる引張荷重の減少係数を 0.92とし、支線の安全率を1.5とする。
このとき、次の(a)及び(b)に答えよ。
支線に働く想定最大荷重 [kN] の値として、最も近いのは次のうちどれか。
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選択肢
電線路の水平角度が60°であるため、電線の張力 \(T=9.8\) kN による合成水平荷重 \(F\) は、二等分線方向に働きます。
\[ F = 2T \sin(60^\circ/2) = 2 \times 9.8 \times \sin(30^\circ) = 2 \times 9.8 \times 0.5 = 9.8 \text{ [kN]} \]
この水平荷重は電線取付点(高さ10m)に作用します。これを支線取付点(高さ8m)で支えるための等価水平荷重 \(F_H\) は、モーメントのつり合いより、
\[ F_H \times 8 = 9.8 \times 10 \implies F_H = \dfrac{98}{8} = 12.25 \text{ [kN]} \]
支線の張力(想定最大荷重)を \(T_G\) とすると、支線の幾何学的条件より、高さ8m、水平距離6mなので斜辺は \(\sqrt{8^2+6^2}=10\)m。
水平成分の比率は \(6/10 = 0.6\) なので、
\[ T_G \times 0.6 = F_H \implies T_G = \dfrac{12.25}{0.6} \approx 20.42 \text{ [kN]} \]
よって、最も近い値は 20.4 (3) です。