図のように、\(x\) 方向の平等電界 \(E\) [V/m], \(y\) 方向の平等磁界 \(H\) [A/m] が存在する真空の空間において、電荷 \(-e\) [C], 質量 \(m\) [kg] をもつ電子が \(z\) 方向の初速度 \(v\) [m/s] で放出された。この電子が等速直線運動をするとき、\(v\) を表す式として、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、真空の誘電率を \(\varepsilon_{0}\) [F/m], 真空の透磁率を \(\mu_{0}\) [H/m] とし、重力の影響を無視する。また、電子の質量は変化しないものとする。図中の \(\odot\) は紙面に垂直かつ手前の向きを表す。
図はタップで拡大できます。
回答を選ぶ
選択肢を押すと、すぐに結果が表示されます。
-
(1)
\(\dfrac{\varepsilon_{0}E}{\mu_{0}H}\)
-
-
-
(4)
\(\dfrac{H}{\varepsilon_{0}E}\)
-
要点
正解は(3)。電子が等速直線運動するには、電界による力と磁界によるローレンツ力がつり合う必要があります。電子は負電荷なので向きを逆に取り、eE=e v\mu_0H から v=E/(\mu_0H) です。
詳細解説
正解は(3)です。
電子が等速直線運動をするということは、電子に働く力がつり合っている(合力が0)ことを意味する。
1. 電界による力: 電界 \(E\) は \(+x\) 方向。電子は負電荷 \(-e\) なので、力は \(-x\) 方向(下向き)に働く。大きさは \(F_E = eE\)。
2. 磁界による力(ローレンツ力): 速度 \(v\) は \(+z\) 方向、磁界 \(H\)(磁束密度 \(B = \mu_0 H\))は \(+y\) 方向(手前)。
外積 \(v \times B\) の向きは \(z \to y\) なので \(-x\) 方向。
電子は負電荷なので、力 \(F_B = -e(v \times B)\) は \(+x\) 方向(上向き)に働く。
大きさは \(F_B = e v B = e v \mu_0 H\)。
3. つり合いの式: \(F_E = F_B\) より、
\(eE = e v \mu_0 H\)
\(v = \dfrac{E}{\mu_0 H}\)
よって、正解は (3)。
以上より、選択肢(3)が正解です。