問題文
電力計について、次の(a)及び(b)の問に答えよ。
次の文章は,図1に示した単相電力計を $2$ 個使用し,三相電力を測定する $2$ 電力計法の理論に関する記述である。図3のように,誘導性負荷 $\dot{Z}$ を $3$ 個接続した平衡三相負荷回路に対称三相交流電源が接続されている。ここで,線間電圧を $\dot{V}_{ab}$ [V] , $\dot{V}_{bc}$ [V] , $\dot{V}_{ca}$ [V] ,負荷の相電圧を $\dot{V}_a$ [V] , $\dot{V}_b$ [V] , $\dot{V}_c$ [V] ,線電流を $\dot{I}_a$ [A] , $\dot{I}_b$ [A] , $\dot{I}_c$ [A] で示す。この回路で,図のように単相電力計 $W_1$ と $W_2$ を接続すれば,平衡三相負荷の電力が, $2$ 個の単相電力計の指示の和として求めることができる。単相電力計 $W_1$ の電圧コイルに加わる電圧 $\dot{V}_{ac}$ は,図4のベクトル図から $\dot{V}_{ac}=\dot{V}_a-\dot{V}_c$ となる。また,単相電力計 $W_2$ の電圧コイルに加わる電圧 $\dot{V}_{bc}$ は $\dot{V}_{bc}=$ (オ) となる。それぞれの電流コイルに流れる電流 $\dot{I}_a$ , $\dot{I}_b$ と電圧の関係は図4のようになる。図4における $\phi$ [rad] は相電圧と線電流の位相角である。線間電圧の大きさを $V_{ab}=V_{bc}=V_{ca}=V$ [V] ,線電流の大きさを $I_a=I_b=I_c=I$ [A] とおくと,単相電力計 $W_1$ 及び $W_2$ の指示をそれぞれ $P_1$ [W] , $P_2$ [W] とすれば,$$\begin{aligned}
P_1 &= V_{ac}I_a\cos \left( \text{(カ)} \right) \ \text{[W]} \\
P_2 &= V_{bc}I_b\cos \left( \text{(キ)} \right) \ \text{[W]}
\end{aligned}$$したがって, $P_1$ と $P_2$ の和 $P$ [W] は,$$P = P_1 + P_2 = VI \left( \text{(ク)} \right) \cos \phi = \sqrt{3}VI\cos \phi \ \text{[W]}$$となるので, $2$ 個の単相電力計の指示の和は三相電力に等しくなる。上記の記述中の空白箇所(オ),(カ),(キ)及び(ク)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
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選択肢
2電力計法において、\( W_2 \) はb相とc相に接続されているため、電圧は \( \dot{V}_{bc} = \dot{V}_b - \dot{V}_c \) です。
各電力計の指示値の和は、
\( P_1 + P_2 = VI \cos(30^\circ - \phi) + VI \cos(30^\circ + \phi) = VI [ 2 \cos 30^\circ \cos \phi ] \)。
\( \cos 30^\circ = \cos \dfrac{\pi}{6} \) なので、(ク) は \( 2 \cos \dfrac{\pi}{6} \) となります。