問題文
図のように200Vの対称三相交流電源に抵抗 \(R\) [\(\Omega\)] からなる平衡三相負荷を接続したところ、線電流は 1.73A であった。いま、電力計の電流コイルをc相に接続し、電圧コイルをc-a相間に接続したとき、電力計の指示 \(P\) [W] として、最も近い \(P\) の値を次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし、対称三相交流電源の相回転は a, b, c の順とし、電力計の電力損失は無視できるものとする。
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選択肢
線間電圧 \(V_l = 200\) V、線電流 \(I_l = 1.73\) A (\(\approx \sqrt{3}\) A)。
負荷は抵抗のみの平衡負荷なので、力率は 1 である。
電力計には、電圧 \(V_{ca}\) と 電流 \(I_c\) が加わる。
相回転 a, b, c において、
\(V_{ca}\) のベクトルは \(V_{an}\) (a相相電圧) に対して位相関係があるが、ここでは線間電圧と線電流の位相差に着目する。
抵抗負荷(デルタ結線とする)の場合、線電流 \(I_c\) は相電圧 \(V_{cn}\) と同相(Y結線換算)である。
線間電圧 \(V_{ca}\) は \(V_{cn}\) に対して \(30^\circ\) 位相が進んでいる(あるいは \(V_{ac}\) が \(30^\circ\) 遅れる等の関係があるが、ベクトル図を描くと):
\(V_{cn}\) を基準(\(0^\circ\))とすると、\(V_{an}\)は \(+120^\circ\) あるいは \(-240^\circ\)。\(V_{ca} = V_c - V_a\)。
計算を簡単にするため、単相電力計の指示式 \(P = |V_{ca}| |I_c| \cos \phi\) を用いる。
ここで \(\phi\) は \(V_{ca}\) と \(I_c\) の位相差である。
平衡三相回路(力率1)において、線電流と線間電圧の位相差は \(30^\circ\) となる。
よって、
\[ P = 200 \times 1.73 \times \cos 30^\circ \]
\[ P = 200 \times \sqrt{3} \times \dfrac{\sqrt{3}}{2} = 200 \times \dfrac{3}{2} = 300 \text{ W} \]
(なお \(1.73 \approx \sqrt{3}\) とした)