問題文
次の文章は、三相同期発電機の電機子反作用に関する記述である。
三相同期発電機の電機子巻線に電流が流れると、この電流によって電機子反作用が生じる。図1は、力率1の電機子電流が流れている場合の電機子反作用を説明する図である。電機子電流による磁束は、図の各磁極の (ア) 側では界磁電流による磁束を減少させ、反対側では増加させる交差磁化作用を起こす。
次に遅れ力率0の電機子電流が流れた場合を考える。このときの磁極と電機子電流との関係は、図2 (イ) となる。このとき、N及びS両磁極の磁束はいずれも (ウ) する。進み力率0の電機子電流のときには逆になる。
電機子反作用によるこれらの作用は、等価回路において電機子回路に直列に接続された (エ) として扱うことができる。
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
図はタップで拡大できます。
選択肢
同期発電機において、力率1の場合は交差磁化作用が生じ、回転方向に対して磁極の右側(進み側か遅れ側かは図の回転方向矢印によるが、図1では回転方向が右向き)で磁束が変化します。一般に発電機では回転方向の前方(leading edge)で磁束が減少し、後方で増加しますが、図1のN極右側を見ると、電機子コイルの作る磁束は上向き、界磁磁束も上向きで強め合う? いえ、図1の電機子電流の向き(N極上で〇に・、つまり手前向き)から作られる磁束は右ねじの法則で左向きの成分を持ちます。詳細な図解が必要ですが、一般的に同期発電機の交差磁化作用では、回転方向に対して「磁極の右側(回転方向前方)」と「左側」で増減します。
しかし、より明確なのは後半部分です。
遅れ力率0の場合、電機子反作用は「減磁作用(直軸反作用)」となります。これにより界磁磁束は減少します((ウ)減少)。これは図2Aの配置(N極の真上に電流の最大点が来て、向きが逆)に対応します。
電機子反作用は電圧降下を生じるため、等価回路では同期リアクタンス((エ)リアクタンス)の一部(電機子反作用リアクタンス)として扱われます。
選択肢の中で、(ウ)減少、(エ)リアクタンス の組み合わせは(1)、(4)です。図2Aが減磁作用を示しているため(N極からの磁束を打ち消す向きに起磁力が働く)、(イ)はAです。
よって正解は(1)となります。